「IT分野でフリーランスとして働きたい」
「エンジニアとして独立を目指している」
ITスキルを活かし、将来的にフリーランスとして活躍したいと考える方は多くいます。
ただしIT業界の未来に不安を感じ、踏み出せずにいる方も相当数いるのではないでしょうか。
この記事では、IT系フリーランスの市場規模や成長の背景をデータとともに解説し、今後の動向や必要とされるスキルについても具体的に掘り下げていきます。
今後、IT分野でフリーランスを目指したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
IT系フリーランスとは?

IT系フリーランスとは、企業に雇用されることなく業務委託やプロジェクト単位で仕事を請け負う独立したIT人材のことを指します。
Webエンジニアやインフラエンジニア、UI/UXデザイナー、データサイエンティストなど、さまざまな職種が含まれます。
フリーランスは企業に属さないため、時間や働く場所に縛られず、自分の裁量で案件を選べるのが特徴です。
また、複数のクライアントと契約して仕事を掛け持ちできるため収入のリスクを分散しやすく、働き方によっては会社員以上の収入を得られる可能性があります。
IT分野でのフリーランス市場規模
IT分野におけるフリーランスの数は年々増加しており、市場全体の規模も拡大傾向にあります。
IT系の大手採用情報サイト「レバテック」の発表によると、2024年時点で同サービスに登録しているITフリーランスは45万人以上にのぼります。
また、ITフリーランスの案件発生数が右肩上がりで伸びていることが以下のデータからもわかります。

このように、ITフリーランスを取り巻く環境は拡大基調にあり、今後も成長が期待される分野と言えるでしょう。
企業がITフリーランスを求める理由

DXへの取り組み
ITフリーランス市場の拡大を後押ししているのが、企業によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速です。
業務のデジタル化やクラウド移行が進む中、社内の人材だけでは対応が追いつかず、専門性の高い外部人材を求める動きが広がっています。
特にSaaS導入、Webサービス開発、セキュリティ強化といった領域では、企業のIT投資が年々増加しており、エンジニアやITコンサルタントに対する需要は安定的に推移しています。
専門スキルを短期で確保できる
企業がフリーランスを活用する大きな理由に、専門性の高いスキルを必要な期間だけ確保できる点があります。
例えば、アプリの構築など短期間で高い技術力が求められるプロジェクトでは、フリーランスのような柔軟な人材が重宝されます。
フルタイム採用には時間や費用がかかりますが、フリーランスであればスピーディにアサインできるため、開発スピードを維持したいスタートアップや中小企業を中心に導入が進んでいます。
コストコントロールできる
フリーランスの活用は、コスト面でもメリットがあります。
正社員の雇用には給与のほか、社会保険や福利厚生などの固定費が発生しますが、フリーランスであれば業務委託契約の形で必要な期間・予算内での発注が可能です。
また、プロジェクトが終われば契約も終了できるため、人件費を調整しやすくなります。
フリーランスとして活躍するために必要なこと

スキル格差が広がる可能性もある
ITフリーランス市場が拡大する一方で、スキルによる格差も徐々に顕在化しています。
汎用的なスキルしか持っていない人は、単価が伸びにくかったり、案件の獲得競争が激しくなったりする傾向があります。
AI・クラウド・セキュリティといった分野は高単価案件が多く、企業のニーズも継続的に増えているため、こうした分野で実務経験を積んだフリーランスは有利な立場で案件を選べるようになるでしょう。
フリーランスとして長く活躍するためには、継続的な学習とスキルの向上が欠かせません。
専門領域を明確にする
案件が豊富にあるとはいえ、選ばれ続けるフリーランスになるためには「得意なこと」を明確にすることが重要です。
例えば「JavaScriptでフロントエンド開発が得意」「AWSの設計・構築を請け負える」といったように、自分の専門領域を具体的に言語化しましょう。
漠然と「IT全般できます」では、発注側も依頼のしようがありません。
得意分野を打ち出すことでニーズに合った案件とマッチしやすくなり、単価交渉が有利になったり継続依頼されやすくなるでしょう。
また、専門性があるほど競合も少なくなり自分のポジションを築きやすくなります。
信頼を得るための実績づくり
フリーランスとして安定的に案件を獲得するには、クライアントからの信頼を築くことが欠かせません。
そのための最も効果的な方法が、実績の可視化です。
ポートフォリオサイトを作成し、関わったプロジェクトの概要や成果をわかりやすく掲載しておくと、クライアントに安心感を与えやすくなります。
また、過去の評価や推薦コメントも信頼の裏付けとして有効です。
掲載の許可が得られる場合は積極的に活用しましょう。
もちろん納期を守る、こまめに連絡を取るといった基本的なビジネスマナーも、信頼構築に直結します。
一つひとつの案件に誠実に向き合い、プロとしての姿勢を貫くことが、次の仕事へとつながっていきます。
まとめ
テレワークの普及や副業解禁など働き方の多様化が進む中で、フリーランスという選択肢はますます一般的になっています。
企業側も「雇用」ではなく「契約」で人材を確保するスタイルが定着しつつあり、IT分野ではその流れが特に顕著です。
今後も、プロジェクト単位で人材を確保し、成果を上げるというスタイルが広がることで、ITフリーランスへの需要は安定して続くと見られています。
正社員だけで人手を補うのが難しい状況下では、フリーランス人材が重要な戦力として扱われていくでしょう。