IT資格の取得を考えるとき、「どうせなら副業に役立つものを選びたい」と感じる方も多いはずです。

実際、IT資格が活かせる副業はたくさんあります。

初心者向けの簡単なものから専門性の高いものまで、資格のレベルに応じて副業の選択肢はさまざまです。

この記事では、職種別の副業とおすすめの資格を紹介しつつ、副業案件の探し方についてもお伝えします。

【職種別】副業に役立つIT資格

プログラミング・Web開発

Web制作やアプリ開発は、副業の中でも案件数が多く、在宅で取り組みやすい分野です。

スキルに応じて対応できる仕事の幅も広く、初心者から上級者まで多くの案件が揃っています。

例えば、HTMLやCSSの知識があればランディングページのコーディングや既存サイトの修正といった小規模案件から始められます。

もしPythonやJava、SQLなどのスキルを持っている場合は、業務効率化スクリプトの作成やバックエンド処理、API連携などの開発案件にも対応できます。

中小企業の業務システム構築や、スタートアップ支援のような実務寄りの副業案件もよくあります。

プログラミング・Web開発で役立つ資格

  • 基本情報技術者試験(FE)
  • 応用情報技術者試験(AP)
  • Pythonエンジニア認定試験

インフラ構築・運用・クラウド関連

クラウド上のサーバー構築やネットワークの設定、既存システムの保守といったインフラ系の副業はリモート対応が進んでおり、在宅で取り組める機会が増えています。

初心者の場合は、サーバーの初期設定代行やWordPressの環境構築支援、VPSの操作サポートといった比較的手軽な案件から始められます。

AWSやAzureの構成経験、ネットワーク設計やセキュリティ対応のスキルがあるとより高度な副業にも挑戦できます。

例えば、クラウド環境の構築提案、運用自動化スクリプトの作成、バックアップ体制の設計といった案件で専門資格の知識が活かせます。

インフラ構築・運用・クラウドで役立つ資格

  • AWS認定 ソリューションアーキテクト(アソシエイト/プロフェッショナル)
  • Cisco Certified Network Associate(CCNA)
  • Microsoft Certified: Azure Administrator Associate

ITコンサルティング・DX支援

企業のIT導入や業務改善をサポートする副業も、一定の実務経験があれば個人で取り組みやすい分野です。

特に中小企業を対象としたDX支援やIT環境の見直しといった案件は、リモートで対応可能なものが増えてきています。

例えばSaaS導入に関する相談対応、業務フローの見直し、既存システムの課題整理などは、1人でも対応しやすく、ビジネス実務やIT知識を掛け合わせることで価値が発揮できます。

定例ミーティングや提案資料の作成なども業務に含まれます。

専門性の高い資格や経験がある場合は、プロジェクトマネジメントやベンダー選定、RFP(提案依頼書)の作成支援といったより中核的なコンサルティング案件にも対応可能です。

IT導入補助金や助成制度に関する支援業務なども副業案件として増えています。

ITコンサルティング・DX支援で役立つ資格

  • ITコーディネータ
  • プロジェクトマネージャ試験(PM)
  • PMP(Project Management Professional)

IT講師・オンライン講師

子ども向けのプログラミング教室や、社会人向けのIT講座で講師として活動する副業も人気があります。

授業スライドの作成や動画収録などの作業は在宅でも対応でき、平日夜や週末を使って無理なく取り組めます。

パソコンの基本操作やOfficeソフトの使い方を教える講座であれば、実務経験が少なくても対応可能です。

多くがITリテラシーやビジネス文書作成といった基礎的な内容が中心になります。

MOSやITパスポートのような資格は、出題範囲が講座内容と重なることが多く、指導に活かしやすいでしょう。

教育機関や企業研修の講師として活動する場合は、受講者のレベルに応じたカリキュラム設計や進捗管理が求められることもあります。

資格の保持していることだけでなく、受講者の理解度に合わせて説明を工夫したり、質問に的確に答えたりする対応力も重要です。

IT講師・オンライン講師で役立つ資格

  • ITパスポート
  • MOS(Microsoft Office Specialist)
  • 基本情報技術者試験

ライティング・マニュアル作成

ITに関する知識を活かして、Webメディアの記事執筆や企業向けのマニュアル制作、SEOを意識したコンテンツ作成などに取り組む副業も注目されています。

執筆テーマは、ITツールの操作手順、クラウドサービスの導入事例、情報セキュリティの基本、社内研修用の資料など、実務寄りで専門性のある内容が中心です。

技術に明るいライターはまだ少なく、専門的な内容を正確に書ける人材は重宝されます。

実務経験を元にテーマを選べば、説得力のある記事が書きやすく、執筆効率や品質の安定につながります。

また、IT系の資格を保有していると、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点から、記事の信頼性を高める要素となり、SEO面でも評価されやすくなります。

ライティング・マニュアル作成で役立つ資格

  • 応用情報技術者試験(AP)
  • CompTIA IT Fundamentals(ITF+)
  • MOS(Microsoft Office Specialist)

Webデザイン・資料作成業務

バナー制作やSNS画像のデザイン、営業資料やマニュアルのレイアウト作成といった業務は、副業としても人気があります。

デザインソフトやOfficeツールにある程度慣れていれば、比較的始めやすい分野です。

特に、Webデザインに不慣れな企業からは、CanvaやPowerPointを使った資料作成や簡単なレイアウト調整の依頼が多く、基本操作とデザインのセンスがあれば対応できる案件も豊富です。

もしHTMLやCSS、Photoshop、Illustratorといったツールを扱えるスキルがあれば、LP(ランディングページ)の構成設計やWebサイトのビジュアル制作といった専門性の高い案件にも挑戦できます。

Webやデザインに関する資格を保有していれば一定の知識レベルを備えていることの証明になり、未経験でも提案が受け入れられやすくなります。

ポートフォリオと資格をあわせて提示すれば、受注につながる可能性が高まります。

Webデザイン・資料作成業務で役立つ資格

  • Webクリエイター能力認定試験
  • Adobe認定アソシエイト(ACA)
  • MOS(Microsoft Office Specialist)

データ入力・ヘルプデスク・事務サポート

企業の事務業務をサポートする副業は、在宅で対応できる案件も多く、安定したニーズがあります。

作業内容は、データ入力や資料作成、メール対応、簡単なシステム設定の補助などが中心です。

パソコンの基本操作に慣れていれば取り組みやすく、特別な専門知識がなくても始めやすい分野といえます。

ただし、正確さや作業スピードが求められることが多いため、ビジネス文書の作成スキルや基本的なITリテラシーは欠かせません。

WordやExcelの操作に関する資格を保有していれば、スキルの裏付けとして信頼性が高まり、未経験でも案件が見つかるでしょう。

特に初めての副業を検討している人にとっておすすめです。

データ入力・ヘルプデスク・事務サポートで役立つ資格

  • ITパスポート
  • 日商PC検定
  • MOS(Microsoft Office Specialist)

IT関連の副業はどこで探せばいい?

IT系の副業を始める際は、以下の3つのルートから探すとよいでしょう。

クラウドソーシングサイト

クラウドソーシングサイトでは、プログラミングやWeb制作、ライティング、データ入力など、さまざまなジャンルの案件が募集されています。

初心者歓迎や未経験OKの案件も多く、副業を始める入口として利用しやすいのが特徴です。

代表的なサービスに、ランサーズ、クラウドワークス、ココナラなどがあります。

また、エンジニアデータバンクや複業クラウドのようにエンジニア向けに特化したクラウドソーシングサイトもあります。

エージェント

より専門性の高い案件や、高単価・長期契約を狙いたい場合は、エージェントサービスの活用が有効です。

担当者がポートフォリオやスキルシートを元に案件を紹介してくれるため、自分で探す手間を省けます。

代表的なサービスとして以下があります。

  • レバテックフリーランス:フリーランス・副業向けのエンジニア特化型エージェント
  • シューマツワーカー:週1〜OKの副業案件が豊富
  • 副業ポータル:職種や働き方に応じた副業を広くカバー

エンジニアやデザイナー向けの案件が多く、企業との直接契約が可能な案件も扱っています。

勉強会やコミュニティといった、スキルアップにつながるサポートを提供しているサービスもあります。

知人・業界ネットワークからの依頼・紹介

副業を始めたことを周囲に伝えておくと、意外なつながりから案件依頼を受けることがあります。

信頼関係のある相手からの依頼であれば、業務の立ち上がりもスムーズで、継続的な仕事につながる可能性もあります。

自分にできることや得意分野を日頃から発信しておくことで、チャンスが広がるでしょう。

まとめ

IT資格は、副業で実践的に活かせるものが数多く存在します。

資格ごとに対応する仕事があり、スキルレベルに応じて受けられる案件も変わってきます。

資格を持っていることで未経験でも受けやすくなる案件や、単価交渉に有利に働くケースもあります。

取得した資格はポートフォリオに記載し、スキルの裏付けとしてしっかりアピールしましょう。