本業の収入だけでは将来が不安だと感じ、副業を始める人が増えています。

しかし、時間を切り売りする働き方に疲れ、思うように続けられなくなるケースも少なくありません。

そうした中で注目を集めているのが、継続的に収入が積み上がる「ストック型の副業」です。

この記事では、副業初心者でも始めやすく長期的に収入を伸ばしやすいストック型副業を5つ紹介します。

副業の収益モデル「ストック型」と「フロー型」

副業は、収入がどのように生まれるかによって「フロー型」と「ストック型」に分けられます。

ここでは、両者の違いから見えるストック型の仕組みについて解説します。

ストック型とフロー型との違い

フロー型は、時間や成果に応じて収入が発生する収益モデルです。

働いた時間に応じて時給が支払われる仕事や、ライティングやWeb制作のように納品と引き換えに報酬が発生する業務は、いずれもフロー型の副業に分類されます。

フロー型の副業は短期的な収益を得やすい反面、作業をやめると収入も止まります。

一方、ストック型の副業は、あらかじめ構築した仕組みから継続的に収益を生み出す収益モデルです。

最初の報酬は少なくても、のちのち安定した収入が見込めます。

ストック型の収益の仕組み

ストック型は「資産型」とも呼ばれます。

一度作ったコンテンツや仕組みが資産として残り、時間が経っても継続して収益を生み出すからです。

イメージしやすい例として、家賃収入があります。

賃貸用に不動産を所有していれば、入居者がいる限り毎月家賃収入を得られます。

もちろん管理や空室対応といった業務は発生しますが、一度物件を所有すれば何度も作り直す必要はありません。

ストック型副業もこれに近い考え方です。

あなたが作ったものが「資産」となり、繰り返し働き続けてくれるのです。

短期間で大きな収入を得るわけではありませんが、地道に積み重ねることで将来的に安定した収益源になります。

初心者にストック型副業が向いている理由

ストック型の副業は、仕組みを構築するまでに時間がかかりますが、一度軌道に乗れば継続的な収益が見込めます。

特に以下のような理由から、副業初心者にも向いていると言えるでしょう。

スキルがなくても始められる

ストック型副業というと専門的なスキルが必要だと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。

もちろん一定の知識や技術が必要な分野もありますが、初心者でも始めやすい副業は意外とたくさんあります。

代表的なのが、文章を書けさえすればスタートできるブログです。

ブログは特別な資格がなくても始められて、自分の経験や考えを書き出すことでコンテンツを生み出せます。

スキルがないからと諦めるのではなく、大切なのはまず始めてみることです。

将来に向けた資産になる

フロー型副業を続けていると体調を崩したり、時間が取れなくなったりして継続が難しくなることもあります。

ストック型の副業は一度仕組みを整えておけば、それだけで収益が発生する可能性があります。

副業を始めたばかりの段階では、「今すぐ稼ぐ」ことに目が向きがちですが、長い目で見て収入の柱を育てていく意識がとても大切です。

早い段階からストック型に取り組んでおけば、より早く資産が築けられます。

初心者におすすめのストック型副業5選

ストック型の副業にはさまざまな選択肢がありますが、初心者でも始めやすく継続しやすいものを5つに絞って紹介します。

ブログ・アフィリエイト

ブログ・アフィリエイトは、Webサイトに記事を投稿し、そこに貼り付けた広告から収益を得ていく副業です。

読者を集めることで、GoogleアドセンスやASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)経由の広告から報酬が発生します。

無料のブログサービスでも始められますが、独自ドメインとレンタルサーバーを用意して自分だけのブログを運営するスタイルが主流です。

収益が発生するまでには一定の時間がかかるものの、取り組み次第では大きな収入を目指せます。

ブログ運営のノウハウはネット上に豊富に公開されており、初心者でも学びながら進めやすい環境が整っています。

また、独自ドメインの取得とサーバー代を合わせても年間1万円ほどに収まるため、リスクを避けながらスモールスタートが可能です。

YouTubeチャンネル運営

YouTubeに動画を投稿し、広告収入や企業案件から収益を得る副業です。

顔出しはちょっと…」と思われがちですが、切り抜き動画やアバターを使ったゆっくり解説のように、顔を出さずに運営できるスタイルも多くあります。

収益化には、チャンネル登録者数が1,000人以上、直近12ヶ月間での総再生時間が4,000時間以上といった条件をクリアする必要があります。

また、1本あたりの再生単価は高くありませんが、動画を継続的に投稿することで少しずつ安定した収益につながっていきます。

最近では、AIツールによって動画制作のハードルはぐっと下がっています。

Kindle出版(電子書籍)

Amazon Kindleで電子書籍を販売する副業です。

kindle本は販売価格に応じて最大70%の印税を受け取ることができ、Kindle Unlimited(読み放題プラン)に登録された書籍であれば、読まれたページ数に応じて報酬が発生します(1ページあたり約0.4円)。

現在は誰でも審査を通せば電子書籍を出版できる時代であり、専門的なスキルがなくても挑戦しやすい副業の一つです。

コンテンツ販売

画像やテキスト、動画、音声などのデジタル商品を販売する副業です。

note、Tips、Brain、ココナラといったプラットフォームを活用すれば、個人でも簡単に出品できます。

これまで培ってきた「ノウハウ」を形にするなど、アイデア次第で収益化が可能です。

写真の販売

撮影した写真を素材として販売する副業です。

PIXTAや写真ACなどのフォトサイトに作品を投稿し、審査に通ると販売が可能になります。

作品がダウンロードされることで、ロイヤリティとして報酬が発生する仕組みです。

報酬は販売価格や利用プランによって異なりますが、作品が繰り返し使われることで時間が経っても収入が得られるストック型の副業として注目されています。

ストック型副業で失敗しないためのポイント

ここでは、ストック型副業を収益につなげるために意識したいポイントを紹介します。

いきなり稼ごうとしない

ストック型副業は、始めてすぐに大きな成果が出るものではありません。

多くの人が、しばらくは収益がまったく発生しない状態を経験します。

焦ったり、不安になったりするのはごく自然なことです。

最初はそういうものと理解した上で、コツコツ積み重ねていく姿勢が大切です。

市場調査を怠らない

どれだけ丁寧に作られたコンテンツでも、必要としている人がいなければ収益に結びつきません。

ブログや動画などでは、実際に検索されているキーワードや読者・視聴者が関心のあるテーマ選びが重要です。

よくある失敗として、自分の経歴を一方的に語るだけの内容になってしまうケースがあります。

そうしたコンテンツは共感を得られず、見てもらう機会すら少なくなってしまいます。

検索需要やトレンド、そして競合の状況をリサーチしながら、「誰に、どんな悩みを解決するのか」という視点でテーマを選びましょう。

スキルアップを意識する

ストック型副業は、取り組みを重ねるほどに成果が積み上がる仕組みです。

しかし、始めたばかりの頃はコンテンツの完成度に満足できず、思うような結果が出ないこともあるでしょう。

そこで意識したいのが、「スキルを育てていく」という姿勢です。

スキルが高まればコンテンツの質も上がり、読まれやすく、選ばれやすくなります。

その結果、収益にもつながりやすくなり、成長の実感が次の挑戦へのモチベーションにもなります。

まとめ

今回は、初心者でも取り組みやすいストック型副業について解説しました。

ストック型は、フロー型のように労働時間と収入が直接結びつく形ではなく、時間をかけて仕組みを作り継続的な収益を目指す働き方です。

始めた直後は成果が出にくいかもしれませんが、地道に取り組んだコンテンツはやがて資産となり、安定した収入源へと育っていきます。

これからの時代、自分のスキルや時間を「資産」に変えていく働き方は、一つのスタンダードになっていくでしょう。

副業に挑戦するのなら、ぜひストック型副業に取り組んでみてください。